浅野 詩史(しふみ)- 黒木 瞳
夫は売れっ子CMプランナーで、自身も青山の一等地でセレクトショップを経営し、海外への買い付けも自分でこなす。クラッシク音楽と文学を愛する、美貌と才能、教養をも備えた誰もがうらやむような女性。しかし、心のどこかで、何か肝心なものが満たされていないと感じている・・・。
「私、自分の人生が気に入ってるの。幸福かどうかはそれほど重要なことではないわ」
小島 透 – 岡田 准一
離婚した母親と二人で暮らす大学生。友達が少ないというわけでもないが、同世代の若者とはどこか一線を画した印象を与える、音楽的な美しい顔をした青年。母親の友人である詩史と恋に落ちる。詩史とは、年齢とか立場を超えた、理屈では説明できない空気のようなものでつながっていると感じている。
「待つことはそれほど苦痛じゃない。それ以上の価値を他に見つけることが出来ないから」
大原 耕二 – 松本 潤
透の高校時代の同級生にして親友。医者一家で育つが、あえて経済学部を選択。頭の良さというのは「行動能力」と思っている。透と違い、恋愛をゲーム感覚でとらえていて、高校時代も同級生の母親に手を出し、修羅場を経験している。それにも関わらず、また主婦である喜美子と関係を持つ。
「いつかは自分から別れることに決めている。でも今はまだこの関係は失えない。」
川野 喜美子 – 寺島 しのぶ
キャリアの旦那とその姑の3人で白金に暮らすアッパーミドルクラスの主婦。貞淑な妻をまっとうしているが、内心は不満と不安を抱えている。赤いシトロエンを乗り回しているが、車庫いれは苦手。車庫入れに苦戦している時に耕二と出会う。耕二と恋に落ちてから、どんどん過激になっていく・・・。
「このまま死んじゃうのはいや、でもブレーキ壊れそうで怖いの」
川 野 – 宮迫 博之
喜美子の夫。
キャリアではあるが、仕事人間で家庭を顧みない。家の中の面倒なことは、すべて喜美子にやらせればいいと思っている。
吉 田 – 平山 あや
耕二と透の高校の同級生。
耕二が吉田の母親に手を出したために、家庭が崩壊してしまった過去を持ち、いまだに母親を恨んでいる。耕二の前に、屈折した感情を持ってあらわれる。
由 利 – 加藤 ローサ
耕二の彼女。
優しくて、行動力のある耕二が大好きで、尊敬もしている。でも、さすがに最近の行動を怪しんでいる。
橋 本 – 半田 健人
耕二の大学の友人。
マイペースな男。なぜか、耕二とウマが合うらしい。趣味は落語。
小島 陽子 – 余 貴美子
透の母親。
透が10歳の時に夫と離婚。雑誌の編集長を務めながら、透を育ててきたことに自負を持っている。透とは友達のように暮しているが、母親として自分の体の一部のように大事に思っている。詩史とは取材で知り合ってからの友人。
「あの子は、私の体の一部なの・・・」
浅 野 – 岸谷 五朗
詩史の夫。売れっ子CMプランナー。
詩史のセレクトショップのスポンサーでもある。詩史にはすべてを与えていて、詩史が詩史らしくあるためには自分が不可欠だと思っている。透に対しても平然と接しているが、その心のうちを見せない。
「俺がいなくなると、あいつはあいつらしく生きていけないんだ。」